私はむち打ちとともにその後,頚椎ヘルニアを発症させてしまいました。
ヘルニアでは手術も考えたほど吐き気やしびれが強いものでした。
急性期のヘルニアは隠れた名人の骨接の先生にお願いして仕事に復帰できるほど良くなりました。
古傷のように時間が経つと「病む」疼きが出てきました。
困ったなあと鍼灸のお師匠先生に相談したところ「お灸だよ」といわれました。
お恥ずかしながら当時お灸でヘルニアが改善するとは思っていませんでした。
でもです,ダメもと(先生すみません!)でお灸をしてもらったら100辛いと思っていた感じが30くらいになってとても驚きました。
それで私もヘルニアの方が来るとお灸を進めてするようになりました。
結果はとても喜ばれました。
先生!すごく良くなったので手術します!といわれてガッカリしたこともあります。(良くなっているんだから手術しなくてもいいんじやないかと思ったのでした。)
慢性首痛においても椎間板ヘルニアは私のようにしばしば見られる症状の一つです。
最も多い主訴は肩こりと首の付根に疼痛を感じる側の手への放散痛またしびれ感です。
この疾病ではこのような痛みは再発を繰り返します。
初回は1〜2週間で治りますが数ヶ月後に再発したりします。
再発を繰り返せば体の機能防御姿勢として疼痛側の椎間孔を開いて神経をゆるめようとするので痛みのある側に歪みを生じます。
頚椎の骨や軟骨に異常があるか頚椎周辺の筋肉や神経に異常があって首痛が起こるといわれていましたが昨今ではそういう発生機序でもないと分かってきました。
脊髄から神経が出る穴の膜辺りの引きつけや腫れで痛みが誘発しているのではないかなど。
お灸の場所は痛みのあね脊椎上や周辺にツボをとって行います。
触ってみて色々な状態を見ながらツボを選んでいきます。
灸師によってやり方は違うでしょうが私のところでは最初にゴマ粒程度のお灸を何度か同じ場所に据えていきます。
痛みがある場合はそれほど熱くはありません。
小さな手術のようなものです。
次回からは知熱灸と呼ばれるホかっと感じさせるだけのお灸を何度か同じツボに与えていきます。
頚椎ヘルニアの場合は第5第6頸椎間がヘルニアになることが多いです。
痛みのある場所や大椎付近にツボを選んで据えます。
続発しやすい疼痛を予防するために手の部分,特に下腿の大腸経のツボを選んだりします。
これは古傷で病む方にもお灸はオススメです。
肩こりがひどい場合には頭の百会というツボを選んだりもします。